Stat Lab Analyticsで工程能力分析を行う方法|Cp・Cpk・Pp・Ppkを初心者向けに解説

工程能力分析は、工程のばらつきが規格範囲に対して十分小さいかを確認するための品質管理手法です。Stat Lab Analyticsでは、Excelライクな入力画面にデータを入れ、LSL・USL・Targetを設定するだけで、Cp・Cpk・Pp・Ppkや工程能力ヒストグラムを確認できます。

🎯 この記事でできるようになること
工程能力分析とは何か、USL・LSLの意味を理解できます。
Cp・Cpkの意味と、それぞれの違いを理解できます。
Pp・Ppkの意味と、Cp・Cpkとの違いを理解できます。
Stat Lab Analyticsで工程能力分析を実施し、ヒストグラムや工程能力指数を確認できます。
工程能力指数だけで判断せず、分布や工程の安定性も確認する重要性を理解できます。

工程能力分析とは?

■ 工程能力分析とは?

工程能力分析とは、工程のばらつきが製品や工程の規格範囲に対して、どの程度十分に小さいかを評価する方法です。たとえば、製品シャフト径の規格が9.85mmから10.15mmで、実際のデータが10.00mm付近に安定して集まっていれば、規格内に製品を作れる能力が高いと考えられます。

■ 規格上限USL・規格下限LSLとは?

LSLはLower Specification Limitの略で、規格下限を意味します。USLはUpper Specification Limitの略で、規格上限を意味します。今回の例では、製品シャフト径の規格を10.00±0.15mmとし、LSLは9.85mm、USLは10.15mm、Targetは10.00mmです。

項目 意味 確認ポイント
LSL 規格下限 これより小さい値は規格外になります
USL 規格上限 これより大きい値は規格外になります
Target 目標値 工程平均がどの程度ずれているか確認します

■ 規格限界と管理限界の違い

規格限界は、設計値、顧客要求、製品仕様などから決まる許容範囲です。一方、管理限界は工程データから統計的に計算される、工程管理用の限界です。工程能力分析では規格限界を使いますが、工程が安定しているかは管理図などで別に確認します。

Cpとは?

Cpは、規格幅と工程の短期的なばらつき幅を比較する指標です。StatLAでは、サブグループを指定しない場合、移動範囲から短期標準偏差を推定します。Cpが大きいほど、規格幅に対して工程のばらつきが小さいと考えられます。ただし、Cpは工程平均の中心ズレを考慮しません。

Cpkとは?

Cpkは、ばらつきだけでなく、工程平均が規格中心からずれていることも考慮する工程能力指数です。CPUは上側規格までの余裕、CPLは下側規格までの余裕を表し、CpkはCPUとCPLの小さい方として見ます。

Pp・Ppkとは?

■ 長期的なばらつきを扱う指標

Pp・Ppkは、工程の長期的なばらつきを評価する工程能力指数です。

Ppは、観測データ全体から求めた標準偏差を使い、工程のばらつきに対して規格幅がどの程度あるかを評価します。一方、Ppkは全体のばらつきに加えて、工程平均が規格の中心からどの程度ずれているかも考慮します。

そのため、Pp・Ppkは長期間のデータから、実際の工程がどの程度安定して規格を満たせているかを確認するときに役立ちます。

■ ばらつきには「群内変動」と「群間変動」がある

工程のばらつきは、大きく「群内変動」と「群間変動」に分けて考えることができます。

群内変動とは、同じ時間帯や同じロットなど、同一サブグループ内で発生するばらつきです。一方、群間変動とは、時間帯・ロット・設備条件などの違いによって、サブグループ間で発生するばらつきです。

Pp・Ppkでは観測データ全体の標準偏差を使用するため、群内変動だけでなく群間変動も含めた工程全体のばらつきを評価します。

操作手順

■ Step1 Stat Lab Analyticsを開く

ブラウザでStat Lab Analyticsを開きます。

サンプルデータをダウンロード

この記事と同じ条件で操作を試せる工程能力分析用のExcelデータです。測定値列と、LSL・Target・USLの規格値を入力済みです。

Excelサンプルデータをダウンロード

ファイル名:process-capability-sample-data.xlsx

工程能力分析の操作画面 Step1 Stat Lab Analyticsを開く

■ Step2 品質ツールを開く

左メニューから品質ツールを選択します。

工程能力分析の操作画面 Step2 品質ツールを開く

■ Step3 工程能力分析を選択する

分析種類で工程能力分析を選択します。

工程能力分析の操作画面 Step3 工程能力分析を選択する

■ Step4 データを入力または読み込む

Data Editorへシャフト径データを入力するか、CSVなどで読み込みます。

工程能力分析の操作画面 Step4 データを入力または読み込む

■ Step5 解析する列を選択する

対象変数で、工程能力を評価したい数値列を選びます。

工程能力分析の操作画面 Step5 解析する列を選択する

■ Step6 LSL・USLを入力する

規格下限9.85、規格上限10.15を入力します。

工程能力分析の操作画面 Step6 LSL・USLを入力する

■ Step7 Targetを入力する

必要に応じて目標値10.00を入力します。

工程能力分析の操作画面 Step7 Targetを入力する

■ Step8 条件を確認する

分布選択、個別分布、Subgroup、有意水準を確認します。

工程能力分析の操作画面 Step8 条件を確認する

■ Step9 解析を実行する

解析実行ボタンを押します。

工程能力分析の操作画面 Step9 解析を実行する

■ Step10 ヒストグラムを確認する

LSL、USL、Target、Meanと分布の位置関係を確認します。

工程能力分析の操作画面 Step10 ヒストグラムを確認する

■ Step11 Cp・Cpkを確認する

KPIカードで短期工程能力を確認します。

工程能力分析の操作画面 Step11 Cp・Cpkを確認する

■ Step12 Pp・Ppkを確認する

詳細結果で長期的な工程性能も確認します。

工程能力分析の操作画面 Step12 Pp・Ppkを確認する

まとめ

工程能力分析は、工程のばらつきが規格範囲に対して十分小さいかを確認するための重要な品質管理手法です。Cpはばらつき、Cpkは中心ズレを含む工程能力、PpとPpkは全体ばらつきを使った工程性能として確認します。

Stat Lab Analyticsでは、データ列、LSL、USL、Targetを設定するだけで、工程能力ヒストグラムと各種指標をダッシュボードで確認できます。ただし、工程能力指数だけで判断せず、工程安定性、分布形状、実務上の要求基準も合わせて確認することが大切です。

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