Stat Lab Analyticsでポアソン検定を実施する方法|不良数・欠点数に差があるか簡単に検定

この記事では、Stat Lab Analyticsを使ってポアソン検定を実施する方法を解説します。ポアソン検定は、平均値を比較する検定ではなく、一定の機会・時間・面積・個数あたりに発生する不良数や欠点数の「発生率」を比較する検定です。

製造業では、設備ごとの不良数、改善前後の欠点数、昼勤と夜勤の不良発生率などを比較したい場面があります。この記事では、サンプルデータを使いながら、操作手順と結果の見方を初心者向けに説明します。

🎯 この記事でできるようになること
Stat Lab Analyticsでポアソン検定を実施できます。
不良数や欠点数の発生率を比較できます。
率比、Z値、P値、95%信頼区間を読み取れるようになります。
製造現場で不良発生率の差を判断できるようになります。

ポアソン検定とは?

■ ポアソン検定とは?

ポアソン検定は、不良数や欠点数のように「何件発生したか」を扱う検定です。特に、検査数、時間、面積、長さなどの条件が分かっているときに、発生率を比較するために使います。

たとえば、設備Aで1000個検査して不良が8件、設備Bで1000個検査して不良が18件だった場合、単に18件のほうが多いと見るだけではなく、その差が統計的に意味のある差かを確認できます。

ポアソン検定は、平均値の差を比較する検定ではありません。一定の検査機会あたりに不良や欠点がどれくらい発生するか、つまり発生率を比較する検定です。

項目 意味 確認ポイント
ポアソン分布 一定条件で発生する件数を表す分布 不良数、欠点数、事故件数などに使います。
不良数 発生した不良の件数 検査数とセットで確認します。
発生率 検査数あたりの不良発生割合 不良数 ÷ 検査数で確認します。
率比 2つの発生率の比 1より大きいと比較先の発生率が高いことを示します。

製造業でどのように利用されるか

■ 不良数や欠点数を比較する

製造業では、不良や欠点が「何件発生したか」を比較する場面が多くあります。ただし、検査数が違う場合は、件数だけでは正しく比較できません。

ポアソン検定では、検査数や検査時間などを考慮して発生率を比較できます。そのため、設備、勤務帯、仕入先、材料変更前後などの比較に活用できます。

活用場面 確認内容
設備Aと設備Bの比較 設備ごとの不良発生率に差があるかを確認します。
改善前後の比較 改善後に不良発生率が下がったかを確認します。
昼勤と夜勤の比較 勤務帯による欠点数の差を確認します。
仕入先比較 仕入先ごとの不良発生率を比較します。
材料変更前後 材料変更によってキズ発生数が変化したかを確認します。

操作手順

■ Step1 ホームから「仮説検定」を開く

Stat Lab Analyticsを起動し、ホーム画面の解析メニューまたは左サイドバーから「仮説検定」を選択します。

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■ Step2 解析メニューから「ポアソン検定」を選択する

仮説検定画面が開いたら、検定方法のプルダウンから「ポアソン検定」を選択します。

■ Step3 比較する2群の不良数と検査数を入力する

Data Editorに設備名、検査数、不良数を入力します。今回の例では、設備Aと設備Bをそれぞれ1000個検査したときの不良数を比較します。

設備 検査数 不良数 不良率
設備A 1000 8 0.008
設備B 1000 18 0.018

■ Step4 仮説・有意水準を確認する

有意水準は初期値として0.05が設定されています。これは、5%の基準で発生率に差があるかを判断する設定です。

■ Step5 解析実行ボタンを押す

設定内容を確認したら、「検定実行」ボタンをクリックします。解析はボタンを押したタイミングで実行されます。

■ Step6 解析結果を確認する

解析が完了すると、結果ダッシュボードが表示されます。不良率、率比、Z値、P値、95%信頼区間、判定を確認します。

項目と、結果の解釈を以下に掲載します。

項目 結果 確認ポイント
設備A不良率 0.008 1000個中8件の不良です。
設備B不良率 0.018 1000個中18件の不良です。
率比 2.25 設備Bの不良率は設備Aの2.25倍です。
Z値 1.908 発生率差を評価する検定統計量です。
P値 0.0563 0.05より少し大きいため、5%水準では有意差は確認できません。
95%信頼区間 0.978 ~ 5.175 率比の信頼区間です。1を含むため、有意差ありとは言い切れません。
判定 有意差は確認できない ただし設備Bの不良率は高く、実務上は注意が必要です。

■ Step7 結果を解釈する

今回の結果では、設備Bの不良率は設備Aの2.25倍です。ただし、P値は0.0563で有意水準0.05をわずかに上回っていますそのため、5%水準では「発生率に有意な差がある」とは判断しません

一方で、設備Bの不良数は設備Aより多く、実務上は無視できない差に見える場合があります。このようなときは、追加データを集める、管理図やパレート図を確認する、原因系の情報を調べるなど、統計結果と現場情報を合わせて判断します。

結果の見方

■ P値を見る

P値は、帰無仮説が正しいとした場合に、今回のような差が偶然で起こる可能性を表します。ポアソン検定では、帰無仮説は「2群の発生率は等しい」です。

今回のP値は0.0563で、0.05より少し大きいため、帰無仮説を棄却しません。初心者向けに言えば、「5%水準では、設備Aと設備Bの不良発生率に差があるとは言い切れない」という結果です。

■ 95%信頼区間を見る

95%信頼区間は、率比がどの範囲にありそうかを示します。今回の95%信頼区間は0.978から5.175です。

率比が1であれば、2つの発生率が同じという意味になります。今回の信頼区間は1をわずかに含んでいるため、統計的には有意差ありとは言い切れません。

まとめ

ポアソン検定は、不良数や欠点数の発生率に差があるかを確認するための検定です。平均値を比較する検定ではなく、一定の検査数、時間、面積、個数あたりの発生件数を比較するために使います。

今回のサンプルデータでは、設備Bの不良率は設備Aの2.25倍でした。ただし、P値は0.0563で、5%水準では有意差は確認できないという結果です。

統計的に有意ではない場合でも、実務上の差が大きいと感じる場合は、追加データの取得や工程確認を行うことが大切です。

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